この項ではニューヨーク・アメリカでのインターンと就職について説明します。
日本的な考えだと、インターンと就職はあまり結び付きがないように思うかもしれませんが、アメリカでは大ありです。
管理人は全ての日本人大学留学生の皆さんに、サマーインターンを強くおすすめします!
夏休みに限らず冬休み中や、一年を通してもできる所もあります。
なぜか日本人留学生は、インターンや就職は日系の会社・企業にしかできないように捉えてる人が多いのですが、そんなことはありません。
確かに日系の会社だと、ビザ問題が少ない、日本的な環境で働ける、といったメリットがありますが、悪評も高い現地採用組の不平等な雇用状況も
デメリットとして考慮すべきです。(管理人も某日系企業よりオファーを受けた際、悪い意味での日本的な雇用条件と、日本ではメジャーではない
専門分野の為か、本質的に的外れで不本意なポジションをオファーされた為、断らざるを得なかった経験があります。)
法的な就労条件に見合うのであれば、ニューヨーク・アメリカで現地の会社・企業で平等な労働条件の元で働くことによって、より楽しく
充実した生活を送ることができます。アメリカの大手企業でも、優れた人材にビザやグリーンカードの投資をすることを惜しまないですし、
大勢のアメリカ人に囲まれた状況で働くうちに恋に落ち、結婚してグリーンカードを取得し問題なく働く人も多くいます。
日本人は自他共に認める勤勉さと誠実さを持っていて、学業成績も良い人が多いです。
アメリカの企業も、日本支社があったり日本対策部門があったりと、日本語のできる人材の必要性は常にあります。
ただ、日本人の美徳でもある遠慮や謙遜は、アピールしてなんぼなアメリカ社会ではとても不利に働き、日本語の話せる他人種に
そんなポジションを奪われがちです。
しかし、せっかくアメリカに居て第二外国語なのに英語で学業を修めているのなら、それを活かしましょう!
日本人のユニークでオリジナルなヤングカルチャーやファッション、アートも今世界で認められつつあります。
そのセンスを活かさないのはもったいない!
日本人留学生の皆さん、大丈夫です、アメリカで、ニューヨークで戦えます。自分の過小評価はだめですよ、皆さん才能ある人ばかりですから。
《インターンのススメ》
ニューヨークで、もしくはアメリカで、いや、日本に帰国して就職する人にも、全員に絶対に有利になるのが大学在学中のインターンです。
ニューヨーク(に限らずアメリカ)では、本当にたくさんの会社・企業・団体がインターンを募集します。
特に、夏休みの3ヶ月間を使ってみっちりとできるサマーインターンは、学生にとっては大企業で実際の仕事内容を経験でき、
企業にとっては有能な人材を学生のうちから早くから確保しトレーニングできる、と双方にとって良い事づくめなのです。
学生にとってのインターンの利点をまとめてみました:
①自分の専門分野をフルに生かした職種・フィールドの実体験ができ、大きな自信になる(専門ソフトの使用や必要資格のトレーニングなどもある)
②敷居の高そうな大企業でもインターンでき、将来的な就職につながる可能性が大きくなる
③卒業後に就職しなくても、レジュメに書けるし、レファレンスやリコメンデーションレターをお世話してもらえる
④Paidインターンだとお小遣い稼ぎになる
⑤学校のプログラムと会社の規定によっては、学校のクレジットになる
⑥学校外で自分と似た環境の学生・先輩など色々な人達に会えて楽しいし、有意義な経験・勉強になる
こんなに良いことだらけでなぜやらない!て感じですよね・・・。
本当に日本人留学生に今一浸透していないのがないのが残念でなりません。アメリカ人学生はこぞってやっているのに・・・。
私も本格的に就活するまでインターンの重要性にちっとも気付かず、気付くと同時に猛烈に後悔しました・・・なんでやっておかなかったんだろうと。
卒業済みの人にもインターンのチャンスはありますが、在学中の学生に限ったインターンのチャンスの方が圧倒的に多く、そして条件もいいです。
それだけ優良企業は、早くから自分の適性を生かした将来を考慮できるポテンシャルの高い人材を求めている、ということです。
インターンできる時期は色々ありますが、大抵は専攻クラスをある程度既に取っていて、知識もある3年生か4年生を対象に
している所が多いので、3,4年生の夏休みが狙い目ですが、2年生やフレッシュマンであっても受け入れている所もあります。
各企業・会社のホームページのキャリアセクションに詳しい概要があるので、そちらをじっくり読んでみて下さい。
インターンの募集は半年以上前から出る所もあり、締め切りもスタートの数ヶ月前、と早い所が多いので早めの準備・応募を心掛けましょう。
尚、インターンも就職の様に、書類専攻、インタビュー(電話、インパーソンと数段階踏むところもあり)と、実際に決まるまで1ヶ月は掛かる所が
多いので、その心積もりはしておきましょう。
*大学院に在学中の場合、かなり良い条件のインターンがたくさんあるので、PhD、MBAをはじめ各種マスターの院課程の人は大チャンスです。
応募前には、自分の専攻分野の職種の可能性を調べて、自分の挑戦してみたい職種がある企業にアタックしてみましょう。
そしてPaid・Unpaidに関わらず、必ず自分の専攻のアドバイザーと留学生アドバイザーに相談することを忘れずに!
大企業の専門職系インターンは時給$20や一夏$2500等、結構高めのお金がでる所が多いです。
*経済的理由でCPTを申し込めば、Paidでも週20時間以内であれば不法就労にはなりませんので、それも視野に入れてみて下さい。
もう一つ、インターンをするにあたって大事なことが、学校の成績・アクティビティです。
特にGPAは会社が学生の適性を判断する最初のポイントとなります。もちろん、日本の様に学校名も大事ですが(残念なことに)、
GPAで自分の努力を高く評価されていればインターンのチャンスは公立大学でももちろん大丈夫です。
ニューヨークの学校の項でもふれていますが、“Good GPA”と言われるにはやはり3.5以上が望ましいです。
(3.0=B以上であればレジュメに記載できる、という暗黙のルールもありますので、3.0は最低でも絶対ほしいですね。)
しかし3.5以下でも、いや3.0以下だからこそ、やる気満々のレジュメ・カバーレター・推薦状を用意してインターンをやっておくべき、とも言えます。
比較的新しい発展途上の会社や中小企業だと、熱意のみを買ってくれてインターン・就職につながることがあります。
もし学校で、スチューデントガバメントやスポーツチーム、クラブ等に参加している場合、リーダーシップや特別能力として高く評価されるます。
ぜひ自分のアピールポイントにしましょう。
*知らない人のために・・・GPAが2.0(=平均評価C)を下回ると強制退学の措置を取る大学が多いので、成績が悪めの人は要注意。
インターンや就職どころか、卒業も無理に・・・。
以下、サマーインターンを募集している企業・会社のほんの一例です:
<金融系・ウォールストリート系>
主な専攻分野=Business, Economics, Accounting, Computer Science, Mathematics など
- Morgan Stanley(Chase)
- Goldman Saks
- USB
- Jane Street
- Standard & Poor's
<IT系>
主な専攻分野=Computer Science, Computer Engineering, Mathematics, Statistics など
- IBM
- Google
- Apple
- Microsoft
- Oracle
<メディア・マスコミ系>
主な専攻分野=Business, Economics, Journalism, Media, International Relations, など
- Bloomberg
- CBS
- ABC/Disney
- New York Times
- New York Post
<ファッション業界・デザイン系>
主な専攻分野=Fashion系, Design系, Marketing など
- Prada
- Harpers Bazar
- Bergdorfgoodman
- IKEA
- Hermes
<芸術系>
主な専攻分野=Art, Art History, Art Education, Design系 など
- Metropolitan Museum
- MOMA
- Christie's
- 各ギャラリー、スタジオ、美術館、芸術系団体
どうでしょう?心躍るような世界的に有名なあの会社、この企業、至る所で募集されるほどインターンは当たり前の事なんです。
小さな会社も含めたら、本当に星の数ほどインターンの機会はあります。やってみたくなってきませんか?
上記リストに当てはまらない専攻分野でも、企業・会社によって部署が大変細かく分かれているので、働きたい会社があったら細かく調べてみること。子会社や提携会社に自分の専攻に合致するポジションがあるかもです。
(例:McGraw-hillで働きたくて調べたら、S&Pの方が自分の専攻に合致するポジションが多かった、とか。)
もしくはインターン募集が出ていなくても、どうしても働きたい会社があったらまずはメールで問い合わせてみるのもありです。
熱意が伝われば、インターンポジションをわざわざ作ってくれたりもします(経験あり)。
大学・大学院に在学中の皆さん、夢はでっかく持って、憧れの企業でインターンをしましょう!(そして卒業後の就職も狙いましょう!)
《就職ガイド》
さて、大学を卒業しOPTをゲットして働く、H-1のスポンサーが見つかった、グリーンカードをゲットしたので転職する、など
合法的に就労できる人の為の就職ガイドです。
米国での就労許可があるなら、やっぱり日系会社でではなく普通のアメリカ人と同じように仕事をしてみたい、と思いませんか?
仕事探しの方法としては以下が挙げられます(注:管理人の経験に基いた私見で書いてます);
①会社・企業のホームページ(インターネット):
一番確実で安全な応募方法がこれ。ほとんどの企業は自社ホームページを持っていて、大手であればあるほど確実にCareerの
セクションがあります。ここで今空きのあるポジションを探せます。応募もそのままホームページ上でできるケースが多いので、
プライバシーも守られます。
②求人系ウェブサイト(インターネット):
MonsterやIndeed、SimplyHiredなどのウェブサイトは仕事を探す人、人材を探す会社などが利用しています。
登録制のウェブサイトも多いのですが、設定によっては勝手に自分のレジュメが人材を探す立場のほうに大公開になっていて、
ハイエナのような人材派遣会社(ルームメイト募集の広告に連絡してきて一儲けしようとする某日系不動産屋の様な)が連絡してきたりと
プライバシーがかなり心配です。登録せずに情報を見て、気になる会社には直接その会社のホームページから応募する方が賢明かと思われます。
会社名が載っていても人材派遣会社の場合も大変多いので、知らない会社は応募する前に入念にリサーチしましょう!
Craigs Listにも求人ページはありますが、大きな企業などの求人はまずないのと、応募先の多くがクレイグズリストの匿名メアドで、
応募者にすれば誰に送っているのか全くわからず、料金を払えば誰でも広告を掲載できる点からも、不透明すぎることが多く怖い気がします。
ただ上記のような一般的な求人情報ウェブサイトではなく、かなり職種・フィールドの絞られた公的機関の求人ウェブサイトだと、
最新の求人情報とその該当企業・会社のホームページのリンクが掲載されているので、安全にレジュメを送ることができます。
見極めが鍵になりますね。
③日系情報ウェブサイトや新聞:
日経の会社を探したいのであれば、少ないですが日系の情報媒体を利用すると良いですね。Info-FreshやAdd7(インターネット)の求人ページ、
Japionなどの新聞の求人コーナーなどがあります。 圧倒的にバイトの募集のほうが多いですけど。
④新聞や雑誌などの紙面媒体:
New York Timesなど、メジャーな新聞には求人広告が載っていますね。ただ管理人自身は一度も使用したことがありません。
なぜなら・・・色々な目的の為、ダミーで掲載されている例をいくつか知っているからです。
本当はありもしないその求人に、自分の個人情報を送るのは怖すぎます。
求人ウェブサイトにも共通して言えることですが、毎日何ヶ月もずっとそのウェブサイトや新聞の掲載情報を見ていると、
大体どれが本当の広告でどれがScam(騙し=下手するとお金を取られたり、犯罪に巻き込まれる可能性があるもの)か、
見当が付く様になります。どれが本当かを見極めた上で応募するのが大前提ですな。私なら始めから利用しませんが。
⑤紹介(コネ):
日本と同じく、とっても確実なのがこれですよね、やっぱり。
ホームページ上で応募する時もほぼ必ず、知り合いの従業員はいるか、いる場合その人の名前、などを聞かれます。
友人・知人の紹介だと、直接上層部の人に会ってそのまま就職というパターンも。
⑥人材派遣会社:
日系、米系共にかなりの数があり、雇われる方は無料ですが雇用会社は料金を取られるシステム。
日本の人材派遣会社システムを採用している日系派遣会社もありますが、大抵(特に米系)の会社は、仕事を探している人と
人材を探している企業の橋渡しをするだけです。基本、自分で応募するかこういった会社を通して応募するかだけの違いです。
管理人も利用経験がありますが、正直あまりおすすめしません。米系は一社に登録しただけですが、定期的に求人情報がメールされてきて、
実際にレジュメを送ってもOKかだめかもわからず、プロセス中の状態も不透明だったので止めました。
日系は日本的な雇用情報に偏っている為か、アメリカの法律・ルールに疎く、日本基準での雇用をやたらすすめてくる一方で、
一件お断りすると連絡がぱったり途絶えます。数件登録だけしましたが、どこも成功に結び付く兆しもなく微妙でした。
しかも案件によっては数社で丸かぶりしている上に、有名求人サイトにも全く同じものが載っていたりと、登録する意義が理解できず。
信用できない感じのコンサルタントの人が多いような印象も・・・。
と、まあ色々な情報で探した結果、ぜひ働きたい所が見つかったら応募の準備をします。
[応募条件と雇用条件の熟考]
まず自分の条件と応募資格とをじっくり照らし合わせましょう。
Requirementの欄は全て満たしていないとダメです。“(Preferred)”とあったら、あるにこしたことはないが、なくてもその知識をすぐ覚えられるか、
その分カバーできるものがあれば大丈夫です。お給料はTaxが引かれる前のサラリーなので、大雑把にTax計算をして手取りのお給料で生活
できるかも考えましょう。保険や退職後のプランなども大事ですね。
“Excellent”なスキルや学歴が必要とよくありますが、その会社や企業の実際の運営方針やポジションの業務内容によって差異があります。
専門ソフト等の知識を必要とし新卒のスターティングサラリーが$100,000以上などの場合だと、全米ベスト10の大学を好成績(GPA3.5以上)で
卒業しているのがエクセレントの定義だったりします。セールス・マーケティング分野でのエクセレントは、話術が巧みで会社の売り上げに
大きく貢献できるという喩えであったり。
これらの定義は、ジョブハントをしていくうちにだんだんわかってくるでしょう。
[会社・企業のリサーチ]
軽くでいいので、会社の住所、交通手段、提供しているサービスやプロダクト、会社理念、自分の応募する職種の主な業務内容、そして
自分が良いと思う会社のポイントなどを調べましょう。各会社のホームページはもちろん、その会社の運営状況、社員数やタームごとの
売り上げなども見れたりしますので、色々探してみると良いでしょう。これらをメモしておくと、カバーレター作成時にとても役に立ちます。
このリサーチの段階で、悪い評判の会社や怪しげなところは応募前に回避できますね。
[レジュメ(履歴書)とカバーレター(添え状)の作成]
絶対にミスがあってはならない大事な書類なので、念には念を入れて作成し完璧に仕上げましょう。
自分に不利な情報を入れる必要は無いが、良いことでも大袈裟に書きすぎないこと。両方とも同じフォーマットで作成すること。
- レジュメ...MSWordで1ページのものを作成。自分の応募する職種・フィールドに適したフォーマットやレイアウトにする。
- カバーレター...添付するかしないかを応募者で選べる場合でも必ず添付する。
レジュメと同じくワードで1ページのものを作成。自分用テンプレートを作成し、応募する企業によってところどころ
変更するようにすれば便利。
あちこちのカバーレター作成サイトでも言われていますが、作文や自分の歴史語りにならないよう、プロフェッショナルに、
かつユニークになりすぎない様に。
応募をして数日から数週間で、電話が着たり、残念ですが・・・のメールが着たり、もしくは音沙汰なし=ダメ、などの結果がわかります。
この場合、電話が来た=書類選考をパスした、なので次の段階に進むチャンスとなります。この電話はただの連絡ではなく、電話面接を
兼ねている場合が多いので、受け答えはしっかりと好印象を与えられるようにしましょう。この電話面接をパスすると、数日(場合によっては
数週間)後に、会社でのインパーソン面接の連絡が来ます。このインパーソン面接は、1対1だったり複数の面接官がいたり、「さらにもう1度
またきて下さい」(もっと上の立場の人との面接の為)と言われたり、テストを受けたりと、色々パターンがあります。数十分で終わる場合も、
数時間じっくりかかることも。この面接の前には、くれぐれもしっかりと予習と練習をして、職種によっては必要なソフトウェアや数学のテストに
備えましょう。大企業であればこの一連の面接課程を1~2ヶ月ほどかけて、数段階を経て晴れて就職、となるパターンなので、時期を
しっかり見極めましょう。グッドラック!
≪専攻別職種ガイド≫
ぼちぼち作成していきます・・・しばらくお待ちを。